1年は365日あるわけだが、その中で僕は360日あるいはもう少し、酒を飲む。ビールから始まり、焼酎になるときもウイスキーになることもあるが、まぁ飲む。飲まない日は著しく体調を崩したときくらいで、近年で酒を飲まなかった記憶があるのは新型コロナワクチンを接種して39度の熱が出たときくらいだ。
医師に飲酒量を聞かれたときにはかなり控えめに答えることにしている。だって、1から4までの選択肢の中で、おそらく怒られるであろう4をかなり超えた量の飲酒量だからだ。
不思議なことに、ここ数年はそれでもγ-GTPの値は40を超えることがない。若い頃は100や200はざらだった。特に酒量を減らした覚えはないのだが、思い当たることとと言えば糖尿病に対する食生活の改善をしたことぐらいだ。
しかし50歳を過ぎた近年、「このまま毎日飲めるだけ飲んでいたらいったいどうなってしまうのだろう」と思ってきた。
「アルコール依存症」とインターネットで検索すると、「昼から飲む」とか「迎え酒する」とか「酒のせいで仕事を休む」、なんてものは該当しないにしても、このままではいつそうなってもおかしくないとも思ってしまう。
というわけで、ここひと月くらいの間、僕は禁酒している。正確に言えばその間、3日間だけ飲んだ。「一生酒は口にしない」という断酒ではなく、今までのように「今日は仕事で疲れたから飲もう」「今日は暇だったから飲もう」とグラスを出してくるのは止めにし、誘われたらそれは無理に断らない、というスタンスだ。
最初の2日間は辛かった。飲んじゃおうかな、と何度も思った。しかし、これがアルコール依存症の怖いところなんだと気持ちを切り替え、ノンアルコールビールを「これは美味しいビールなんだ」と念じながら飲んで我慢した。
夜は眠れず、ドシンバタンと何度も寝返りを繰り返して朝を迎えた。
しかし禁酒3日目。
日が暮れてきても、特に我慢をしているわけではないのに酒を飲みたい気持ちにならず、炭酸水だけで布団に入り、そのままぐっすり寝た。
翌朝、自然に目が覚めたのはいつもより1時間も前だった。しかしまったく眠くない。
身体から完全にアルコールが抜け、睡眠の質も改善したのだ。
朝、自然と目が覚めて、それでいて頭が冴え、掃除やら洗濯物やらに手を付けられるのは非常に素晴らしい。
安静時の心拍数は60拍前後から45拍まで下がった。
身体に変化が起こってきている。
変化といえば、つい先日、ホームセンターで買い物をしたときのことだ。駐車場の端にたこ焼きや鯛焼きを売る店があったことは知っていたが、僕はその鯛焼きの写真を目にしたとたん、どうしてもどうしてもそれが食べたくなったのだ。僕は鯛焼きを一つ買い求め、店先のベンチに腰掛けて鯛焼きを頬張った。
青天の霹靂である。甘いものは得意ではない自分が、まさか自分のために鯛焼きを購入して食べる日が来るとは。これが酒を飲まなくなったことの変化の一つなのか。
前述したようにこの状態でひと月ほどが経過した。途中、右肩と右手指にリウマチの痛みを感じたが、それは二日くらいで収まった。
せめて6月にエントリーを済ませている10kマラソン大会まで、禁酒を続けてみよう。

